石油精製から各種石油化学プラントの配管ラインに使用される鋳鋼バルブ。これらプラント設備の安定維持から、コスト・品質ニーズが強く求められる鋳鋼バルブを、キッツは徹底した品質管理体制の下に、設計・鋳造、加工・組立まで社内で一貫生産。JIS・API・ANSI/ASME規格を標準仕様とする各種鋳鋼バルブを安定供給し、世界各地の石油関連プラントに数多く採用される実績を誇っています。また、キッツはいち早く経営理念の確立から設計、製造・サービスに至る継続的な品質保証体制を構築し、わが国で最初に『ISO 9001』の認証を取得。さらに、世界有数の石油精製・石油化学総合メーカーと、総合的な見地から高品質各種バルブとサービスを提供するパートナーシップを締結し、コスト・オブ・オーナシップというユーザーニーズに応え、KITZ鋳鋼バルブの評価を一段と高めています。
鋳鋼製バルブ
構造上の特長
ゲートバルブ・グローブバルブ共通
- ステムの焼付きがない
ステムねじ部の精度が高く、焼付がありません。またパッキンとの摺動面は、研磨仕上げが施されています。そのため、長期間、安定した軽快なハンドル操作が出来ます。 - グランドパッキンに電食防止処理
グランドパッキンは広い適用範囲をもつ膨張黒鉛をベースとしたパッキンで、電食防止処理がしてあります。 - ヨークスリーブ、ヨークブッシュの耐久性
Ni20%含有のダクタイルニレジストを使用。耐焼付、防錆、潤滑性に富み、高温にもすぐれた耐久性を発揮します。またゲートバルブには、グリスニップルが取付けられています。 - 口径内に突起部がない
シール溶接型ボデーシートリングは溶接部が突出しておらず、流れを防げません。
ゲートバルブのみ
- 安定したジスク
各機種ともジスクは入念な表面仕上げを施すとともに圧力変化や低圧範囲でも十分な機能を発揮するように設計されています。
ボデー、ジスクともすき間の小さい十分な長さのガイドを設けており、垂直、水平いずれの配管にも適しています。 - その他
- ゲート、グローブ、チャッキバルブともボデーにはドレン座、バイパス座を設けてあり、必要に応じて、ドレン、バイパス機能を設置することができます。クラス150、300、600、900および1500のバイパス座はMSS-SP-45に準拠しています。
- チャッキバルブはカウンターウェイト付も対応しております。
- ネームプレートは標準化し、仕様を明示しています。
- 手動操作には直ハンドル型とギア操作型があります。自動操作用電動型および空気圧シリンダー型も製作していますのでご照会ください。
- ボデーの標準塗装は耐熱シルバーです。
構造図
ゲートバルブのシート部仕様
シートリング接続方法/シール溶接
ゲートバルブのシートリング接続方法はシール溶接となります。なお、シート面の種類により右記のように分類され、それぞれに製品記号が設定されています。
ゲートバルブのジスクの特長
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ジスク(側面)
鋳鋼バルブのジスクは一体形に作られており、溶接による接合や弛みを生ずる箇所はなくソリッド形・フレキシブル形とも常に同芯性を維持する構造になっています。ジスクガイドは比較的長く、ボデーのガイドリブと噛合い安定した作動が得られます。
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ジスク(正面)
ジスクおよびボデーシートのシール面は滑らかなラップ仕上げが施されており、ご指定により、上図のようなハードフェイシングが施されます。とくにフレキシブルジスクは閉止時にシート全面が均一な力で弾力的に接するようになっており、所定のレーティング圧力に対して確実なシールが得られます。
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ステム結合部
ジスクはステムのTヘッドと確実に接合してジスクの荷重はステムヘッドに均等に加わり、使用中の弛み、ずれ等のない頑丈な構造になっています。